gajyumaro (*´ω`*) の転ばぬ先の杖

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アルコール依存症 影響が出るのは頭や肝臓だけじゃない(/ω\)

アルコールの飲みすぎは、身体に悪いですよね。「アルコールの飲みすぎで、肝臓が悪くなった」とか「アルコール飲みすぎて頭悪くなった(表現が悪いですね。)」と、言われることがあります。これは、結構、本当です、さらに、これ以外にも、身体に悪影響があります。
今回は、アルコールが身体に与える影響について、まとめてみました。ここでは、全体が分かるように、想像しやすいよう簡単に説明しています。アルコール関連問題を起こしている方、プレアルコホリズムの方、アルコール依存症の方、または、そのご家族の方は、知っておいた方が良い情報だと思います。アルコールは、自分でやめる!!減らす!!という意識がすごく重要です。知識を増やすことで、今後のアルコールとの付き合い方を考える場としていけたらと思います。

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【うつ】
何もする気がなくなります。生きているのが辛くなったり、お仕事をやめなくてはいけない状態になる方もいます。中には自殺する方もいます。お薬でコントロールしますが、良くなったり悪くなったりを繰り返します。

【不安障害】
悲観的になったり、意味のない不安にかられたりします。また、急に心臓がドキドキして汗が出てきて、パニックに陥ることがあります。お薬によるコントロールが必要になります。

【認知症】
アルコールによるビタミン欠乏からの認知症になります。この場合、お薬で改善することがあります。が、アルコールからの脳梗塞などを起こしていると、完全に回復することは困難になることがあります。実際に、飲みすぎている方は、脳が委縮(小さくなること)しています。見た目の頭の大きさは変わりませんが、脳の実質が小さくなっています。世間で「酒、飲みすぎるとバカになる」というのは、間違いというわけでもありません。また、ご高齢になると、健常者より認知症を発症しやすくなります。

【ウェルニッケ脳症】
アルコール摂取によるビタミン欠乏により起こります。無欲状態になり、眼球があまり動かなくなります。ぼーっとしている様な感じです。眼振といって、眼球が振れるように動きます。歩くと、酔ったようにふらふらなります。酔っているのではなく、神経障害でそういう症状が起きます。病院で点滴が必要です。その後、ビタミンの内服を続け、アルコールとの付き合い方を考えていきます。

心臓

【高血圧】
純粋にアルコールを飲めば飲むほど、血圧があがるという研究報告があります。また、一緒に食べるおつまみや深夜まで飲食をしていることで、肥満や高脂血症を引き起こし血圧が高くなります。
血圧が高いと、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞などを引き起こすこともあります。高血圧は、症状が大してありません。しかし、確実に色々な病気を助長させていっています。脳梗塞だと、麻痺になったり話が出来なくなったり、脳出血になると、緊急手術が必要になることもあります。手術したからといって元にもどるわけではありません。寝たきり状態になる方もいます。寝たきりになるというのは、鼻や胃からの栄養をしたり、鼻や口から痰を吸引したり(これが辛いです)、オムツ交換を余儀なくされることもあります。心筋梗塞だと、緊急での治療が必要になったり、回復後も心臓の機能が弱まっているので、元通りの活動量を保てないこともあります。また、これら全て生命の危険もあります、

【不整脈】
アルコールを飲むと、期外収縮が出やすくなります。期外収縮というのは、「トン・トン・トン・トン」という脈の間に、「ドクッ」と心臓が不規則的に動くことです。単純にアルコールを飲むことにより脈が速くなります。この脈が速くなることに加えて期外収縮が起こりやすくなります。心房細動という病気になってしまうことがあります。心房細動になると、動悸を感じたり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまうことがあります。特に、飲酒している最中や飲酒後は、身体の中が脱水状態となっています。(アルコールは水分ですが、身体の中は脱水状態となります)そうなると、なおさら脳梗塞や心筋梗塞を起こす確率が上昇します。

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膵臓

【糖尿病】
アルコールを多量に摂取する人ほど、糖尿病になる率が増えていることが研究で報告されています。また、一緒に食べるおつまみや長時間の飲食が原因となり、さらに糖尿病発症率を上昇させます。糖尿病になると、腎臓病からの透析患者になったり、網膜症から盲目になったり、血管がもろくなり脳梗塞や心筋梗塞、神経障害により切断しなくてはいけなくなる可能性も出てきます。実際にいます。末期になってからでは、どんなにコントロールしてもダメな事も多々あります。

【膵炎】
膵炎の原因にはアルコールが挙げられます。実際、急性膵炎で運ばれてくる方は、結構な確立でアルコールの多量摂取が原因であることが多いです。また、急性に至るまでに、すでに慢性膵炎となっている方もいます。膵炎は、みぞおちの後ろらへん(心窩部)の激痛や吐き気、嘔吐などの症状があり、下手すると生命に危険を及ぼすことがあります。また、このことが原因で糖尿病となることもあります。慢性膵炎になると、断酒や食事など生活面での制限が必要となってきます。また、膵臓がんになってしまう方もいます。

肝臓

【脂肪肝】
アルコールを多量に摂取する方は、痩せていても肝臓に脂肪がつきます。脂肪肝になると、肝機能に影響が出てきます。肝臓は「沈黙の臓器」です。大きくて余力もあります。そのため、症状が出ずに発券が遅れます。

【肝炎】
脂肪肝が進んだり、多量のアルコール摂取により、肝臓に炎症を起こすことがあります。病院での治療が必要です。

【肝硬変】
上記状態が続くと肝硬変となります。肝臓の機能が戻らなくなった状態です。肝硬変の病期により症状は変わります。肝硬変も長期間の内服コントロール、少しづつ進行していって末期になると、入退院を繰り返すようになります。肝性脳症といって、認知症の様な症状が出ることもあります。暴力を振るう方もいます。アルコールがベースにあると、普通の病院は受け入れてくれない場合も多いです。肝硬変からの脈瘤(静脈の一部がこぶ状になり、破裂しやすくなる)破裂して吐血してしまうこともあります。肝機能が保てなくなると死を受け入れなくてはいけない時期が来てしまいます。

【肝細胞がん】
肝硬変から癌に移行することがあります。症状は、ほぼ肝硬変と同様です。腹痛が加わることもあります。また、癌になった部位により癌細胞が全身に飛んでしまうことがあります。(転移)肝硬変よりは、癌細胞の増殖の速さにより死期が近くなることがあります。ただし限局していて、全身状態が良ければ手術する方法もあります。抗がん剤の使用は、難しいかもしれません。医療は日進月歩していますので、その時の主治医と相談した結果の治療となります。

消化管(口腔、咽頭、食道、胃、大腸)

アルコールを大量に摂取する方は、粘膜(消化管の表面は粘膜で覆われています)が荒れやすくなります。荒れやすいという状態は、それだけで癌の発生リスクを高めます。また、ポリープが出来やすくもなり、ポリープからの癌化ということも考えられます。
 癌になった部位により、症状や治療は変わります。その時の、治療に耐えうる身体かどうかでも治療方法が変わります。

最後に

 アルコールの多量飲酒は、全身に影響を与えます。ちょっとづつ身体に影響を与えて、「大変だ!」と思った時には、病期が進んでいたり、アルコールによる全身状態の低下により治療できないこともあります。もし、まだ間に合うのなら、ご自分のため、周囲のご家族やご友人のため、頑張れるといいですね。「もう遅い」ということはありません。思い立ったが吉日!です(#^.^#)

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