不妊治療の開始時期 卵胞ホルモン 卵子の数や質 生殖機能の観点から
2017年には、日本で94万6060人の赤ちゃんが誕生しています。そして、2015年の統計ですが、19人に1名は、体外受精や生殖補助医療によって生まれています。意外と多く感じますよね。日本は、体外受精の件数は世界でもトップクラスなのに、成功例は少ないのだそうです。その背景には、女性が子供を望む年齢が関係しているようでした。今回、卵胞ホルモン、卵子の数や質という観点から女性の生殖機能についてまとめてみました。不妊治療を開始するか迷っている方、たくさんいらっしゃいます。ぜひ、ご一読頂き参考にしてください。
卵胞ホルモンの量
妊娠するのに、卵胞ホルモンは必須です。卵胞ホルモンの働きとして、子宮内膜(赤ちゃんのベッドになる部分)をふわふわにして妊娠しやすい身体を作ります。その他、女性らしい体つきにしたり、皮脂量を減らす事でニキビなど出来にくくしたり、コラーゲン生成をするため、美容ホルモンとも言われています。また、骨を丈夫にする働きもあります。
その卵胞ホルモンは、8~9歳頃から増え始めます。この頃から少しづつ子供の中にも、女性らしさが出てきますよね。少しづつ右肩上がりで増えて、17~18歳程度で充分な量となります。身体は大人の女性となり、妊娠出来る身体となります。そのまま同量程度で推移し、37~38歳からやや減り、45歳頃から右肩下がりで減り55歳~60歳程度で下降しきります。大体45~55歳までには、大体の方が閉経しますよね。同時に妊娠するには、かなり困難となります。その後は、大体同じ量で推移します。かわいいおばぁちゃんになっていくのです(#^.^#)
卵胞ホルモン分泌という点で考えると、17歳頃から妊娠が可能となり、37歳過ぎたあたりから、妊娠する事が難しくなっていくという事です。
卵子の数や質
まずは、卵子の数についてです。女性には、卵巣があります。その卵巣には、卵子を育てる袋である卵胞という場所に、卵子のもととなる原始卵胞があります。その卵子の原子細胞は、「オギャー」と生まれた時には、200万個あります。その原子細胞は、急激に減っていきます。15~20歳になる頃には、約15万個になっています。着実に右肩下がりで減り(1回の生理で1000個程度無くなる!!)31~35歳頃には、5万個、35~40歳頃には、2万5千個、41~45歳では、5千個となっていきます。
すごく減っていきますが、この卵子の数が妊娠に及ぼす影響は、そこまで大きくないと考えています。成熟した卵子が1つあれば妊娠は可能だからです。もちろん、多い方が良いには決まっていますが、問題は、次で述べる卵子の質となります。
卵子のもとになる原子細胞は「オギャー」と、生まれた時に、一緒に卵巣に存在しています。原子細胞から卵子が出来ますが、原子細胞は、私達と同じように、年令を重ねていくのです。私が20歳なら、私の原子細胞も20歳。私が40歳なら、私の原子細胞も40歳なのです。事実、体外受精による出産数は30歳頃からなだらかに減り始め、35歳から40歳にかけ右肩下がりで減り、45歳頃には成功することが難しくなります。ただし、これはご自分の卵子を使用した場合です。ご自分の若い頃の卵子や、若い方からの卵子提供をした上での体外受精による出生数は、30代に比べればやや劣りますが、30代の成績と45歳の成績は大きく変わりません。これは、卵子の質が重要だという事を示しています。さらに、年齢を重ねれば重ねるほど、染色体異常が起こりやすくなっています。
生殖機能や妊娠する力 不妊治療の開始時期
生殖機能、妊娠する力という観点から考えると、18~30歳が頂点です。41歳には、妊娠する力が衰え不妊となると言われています。もちろん、41歳で自然妊娠した方もいると思います。が、ごくごく一部になると思います。この時期に、妊娠するのが一番安全で、染色体異常などが起こらない状態で産まれてくる確率が高くなります。30歳超えて1年赤ちゃんが出来なければ、医療機関を受診して原因解明や治療を受けるべきだと考えます。早ければ早いほどいいです。
まとめ
現在、不妊治療をどうしようか考えている方がいらっしゃると思います。私もそうでした。不妊治療という言葉が重く、治療を受けてまで?って何度も考えました。少し悩んだり泣いたりした後は、思い切って治療を受けてみましょう(#^.^#) 結果的に子供が出来ると、もっと早くやっておけば良かった。って思うでのはないでしょうか。また、年齢が高いから諦めた方が良いのではないかと思っている方、若い頃の方が成功率は高いですが、日本の医療は高度です。やってみなければわかりません。子供は本当に可愛いです。産声をあげる前に天国に行ってしまわれた赤ちゃんは、本当に沢山います。お母様の悲しみは言い尽くせません。悩んでいる時間がもったいないです。ちょっと悩んだら、医療機関に足を運んでみましょう。早くご自分の赤ちゃんをお迎えしてあげてくださいね。また、たまたま、このサイトを見た若者さん達!!早く赤ちゃんを作りたい!と、思っていただければ幸いです(#^.^#)
なぜ、早く赤ちゃんを作った方がいいのか。について日本社会からの観点でまとめました。よろしければ、ご一読ください。
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