チックやトゥレット症候群 こだわりやパニック 強迫観念への対応
2018/09/06
チックやトゥレット症候群のお子様は、「こだわり」や「パニック」、「強迫観念」を併せ持っていることがあります。毎日関わる保護者の方は、おろいろと気をつかうでしょうし、悩む事もあると思います。今回は、その対応方法についてまとめました。
※必ずしも、すべてのお子様にあてはまるとは限りません。必要に応じて専門家と相談しながら対応することが重要です。こちらは参考にしていただけると幸いです。
チックやトゥレット症候群 こだわりへの対応
トゥレット症候群の様な重いチックがあるお子様は、強い「こだわり」を持っていることがあります。
「こだわり」とは、自分ルールであり、それをしないといられずにやってしまいます。物の数を数えたり、触ったり、順番にこだわったりする。というような行動が多いようです。「こだわり」行動を行うこと他人からみて意味がない行動でも、本人にとっては意味があり、お守りの様なものです。その行動の裏には、不安があったり、過去の体験が下地になっていることがあります。
「こだわり」の問題点は、内容でなく程度です。それが日常生活に影響を及ぼすかどうかです。
対応方法として、
⓵日常生活に問題がない程度なら見守る
⓶行動を阻止するような言葉かけなどはしない
⓷日常生活に問題があったり、ひどい場合は、こだわりの元になっているものを、少しだけ減らします。例えば数えてしまうというこだわりがある場合は、いつも数えているものを少しだけ減らします。全部除去してしまうと、本人の不安が増強します。こだわりを持っている物を取り上げることは、お守りを取り上げるようなものです。不安が強くなります。
⓸家族全員、また学校の先生とも連携して、皆で本人を見守りましょう。
チックやトゥレット症候群 パニックへの対応
「こだわり」が強いお子様は、思い通りにいかないと「パニック」を起こしてしまうことがあります。叫んだり、泣きわめいたり、ものや人に当たったりします。パニックの原因は、「思い通りにならない」とか「予定外の事が起こりついていけない」などの様に、混乱した心理状態となることです。また、トゥレット症候群のお子様は、ささいな事でキレる性格であることも特徴のひとつです。
予防方法として、
⓵予定を明確にしておく
⓶何か予定外の事が起こっても対応できるよう説明しておく
⓷本人の要求をすべて聞き入れない育て方(ダメな事はダメ!予定していた事は、やると決めたらやる!)
パニックになった場合の対応方法として、
⓵怒鳴らない。怒鳴ると、パニックがひどくなったり、怒鳴れば人は言う事を聞くという勘違いをさせてしまう
⓶場所を変えたり環境を変えたりしてクールダウンさせる。クールダウン後にしなければいけない事はしてもらいましょう。やらなきゃいけない事は、きちんとする!という関わりを持つことが大事です。また、クールダウンできたら「我慢できたね。えらいね」など本人を認める事が大事です。お子様のココロの栄養になります。
チックやトゥレット症候群 強迫観念への対応
チックがひどいお子様の「こだわり」は、「強迫観念」や「強迫行為」に結び付くことがあります。
不安があり、その行動をしなくてはいられない状態です。例えば、「手を洗わないとバイキンが怖い」という理由から何度も何度も手を洗うという行動をとったりします。
対応方法として
⓵本人の思いを受け止める。
⓶行動を否定しない。制止しない。パニックになってしまうことがあります。
⓷本人に強いられても、周囲は通常通りの生活をする。「私は、1回洗えば綺麗だから大丈夫よ」など。
⓸その行動が終わって落ち着いたら、家族がその行動を取らなくても問題なかった事を示し、本人に大丈夫であることを気付いてもらえるよう働きかける。また、本人と相談して、次は、行動の回数を減らしてみるなどの提案をします。
⓹家族からの説明でなく、医師など、その道のプロから説明してもらう事で納得されるお子様もいるようです。
最後に
チックが重いお子様は、自閉症やADHDを併発していることがあります。チックやトゥレット症候群の合併症 強迫性障害やADHDや自閉症スペクトラム家族間だけで悩んだりせず、相談という形で受診されることも選択肢の一つにしてください。専門家ならではの関わりもあります。私の子供もチックがあります。そういえば、「こだわり」が強い感じもします。そして、、怒鳴っちゃう事もしばしばあります。気をつけなきゃなって思いました。同じ様な悩みをお持ちの方、頑張りましょう。保護者の方が元気でいなきゃですね。お子様の過ごしやすい環境を作りたいですね。(#^.^#)子供のチック 受診のタイミング 診療科