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病気

高齢者がインフルエンザになった時の自宅での生活      ~脱水予防も踏まえて~ 

2017/02/21

高齢者の方がインフルエンザになると、
ご本人含めご家族の方まで心配が大きいと思います。

高齢者は体力が低下している分、
合併症になる率も他の年代より高いです。

インフルエンザになった時に、
体力低下をなるべく招かないようにしていくことが、
合併症を併発しないための対策として有効です。

今回は、
高齢者がインフルエンザになった時の自宅での生活
~脱水予防も踏まえて~
について、まとめてみました。

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高齢者がインフルエンザになった時の自宅での生活の注意点~脱水予防も踏まえて~

インフルエンザは、高熱や食欲不振などにより、
特に高齢者では脱水(下記参照)への注意が必要です。

特に、水分の補給、休息や栄養を摂るように
心がけましょう。

 水分の補給

一日1000ml~1500mlは摂るようにしましょう。

・高齢になると、喉が渇いたという感覚が鈍くなり、
水分を必要としていても気づかない事があります。
また、発熱等により多くの水分が身体から失われます。
さらに、インフルエンザにより食欲が落ちたりすることで、
本来なら食べ物から摂取できる水分量も摂れなくなります。
そのため、1000ml~1500ml程度は必要となってきます。
発熱や下痢がある方は、2000ml程度摂れると良いでしょう

・但し、心臓病や腎臓病の方は水分を多く摂ることにより、
病気が悪化することがあります。

持病がある方は、かかりつけ医に確認してください。

水分の摂り方

・高齢になると、水分を体内に蓄えるための筋力が低下します。
少量づつ、こまめに摂ることが必要です。

・尿量が増えることを懸念して、水分摂取を控える方がいます。
そうすると、知らないうちに脱水になってしまいます。
ご本人が嫌がる場合は、何度も必要であることを説明して、
排泄面で気を遣ってあげてください。
(トイレに近い部屋に休んでもらう、声掛けするなど)

・脱水がひどくなると、外来での点滴治療や、
さらにひどい場合は、入院加療が必要になることがあります。
また、脱水になり体力の低下が起こることで、
合併症を併発しやすくなります。

 水分の種類

発熱、嘔吐、下痢がなく、食事摂取できているならば、
水だけでも良いのですが、
症状がある時や食事摂取が出来ていない時は、
経口補水液やイオン飲料が良いです

・経口補水液とは、電解質と糖分をバランスよく配合しており、
病院でも使用されています。(経口補水療法)
イオン飲料とは、いわゆるスポーツドリンクの事で、
電解質は、その飲料の種類により違いがありますが、
経口補水液より少なめです。

・症状が軽ければ、イオン飲料で問題ありません。
糖尿病がある方は、飲みすぎると高血糖になってしまう可能性があります。
食事摂取できていなければ、問題ないと思いますが、
ご自分のコントロール状況に合わせましょう。
ほとんどの方が、インフルエンザなどに罹患して炎症があると、
高血糖になりやすい状態となっています。
担当医師に相談しましょう。

・症状が辛いようであれば、経口補水液の方が良いでしょう。

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・ちなみに経口補水液はご家庭で作れます。
水1L
塩3g(小さじ1/2)
砂糖40g(大さじ4と1/2) を良くかき混ぜます。
時間をかけてゆっくり飲みましょう。
少ししょっぱく感じます。
脱水になっている方は、身体が欲しているからか、
普段はしょっぱく感じても、その時は美味しいと感じる方が多々います。

心臓病や腎臓病の方は、かかりつけ医に相談しましょう。
塩分を多く摂ったりすることで、持病が悪化することがあります

 栄養を摂る

インフルエンザになって、最初の3日間程は症状が激しく、
全く食事が摂れないこともあります。
その場合は、
・ヨーグルトや乳酸菌飲料
・バナナやリンゴのすりおろしなど
・好きなもの
など、何でも摂取できるものを摂りましょう。

インフルエンザ罹患後、体力が少し戻れば、
・軟らかい食品
・食物繊維が少ない食品
・加熱調理された料理
などの消化の良いものを摂るようにしましょう。
初めは、お粥やうどん、卵料理などが良いと思います。

清潔を保つ

まず、体力が低下している時は、
その他のウイルスや細菌からも攻撃を受けやすくなります。
感染の侵入口として、目、口腔内、鼻、尿道口、肛門、傷があります。
その部分や周囲を清潔にしていれば、その他の細菌やウイルスに
感染してしまう可能性は低くなります。

入浴

身体が辛くなければ入った方が良いです。
また、さっぱりして気分のリフレッシュにもつながります。
長風呂は避け、入浴後は身体が冷えないようにしましょう。
入れない時は、ウォシュレット等使用すると良いでしょう。

「風邪ひいている時にお風呂に入るな!」という事を昔は言ってました。
理由として、
・お風呂場環境が今より悪い時代、風呂から出た後、
身体が冷えてしまう
・身体がつらく、体力が弱っている時に、お風呂に入ると、
さらに体力低下をまねき悪化する。
が、挙げられます。
現在では、お風呂に入って身体を清潔に保つことの利点の方が
大きいとされています。
湯冷めしないように短時間で入る事をおススメします。

歯磨き

体力が低下している時は、歯茎など炎症を起こしやすくなります。
また、虫歯がある方は悪化することがあります。
ひどい場合、歯の神経から心臓や頭部などにウイルスがまわり、
炎症を起こしてしまうこともあります。

うがい・水分補給

高齢になると唾液の分泌が低下します。
口腔内が乾燥すると、細菌やウイルスが住み着きやすくなり、
その結果、肺炎などを起こしてしまいます。
インフルエンザ罹患して体力の低下がある時はなおさらです。
うがいや水分補給などで、口腔内が乾燥しないようにしましょう

まとめ

今回は、ご高齢者がインフルエンザになってしまった時の
自宅での生活について注意点をまとめてみました。

ご参考になれば幸いです。
すべてを行う必要はありません。
出来る範囲で体力に合わせて対策をとれるといいですね。
合併症を併発しないことに一役買ってくれると思います。

こちらも一緒に参考にされてください。
高齢者のインフルエンザ症状、症状別対処と受診の目安

何かおかしいなと思ったら、心配なまま過ごすより、
一度受診して安心を得る事も大事ですね。

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